賞与(ボーナス)の手取りの計算
更新日 2026-10-22
賞与の手取りは、賞与の額から社会保険料・雇用保険料・所得税を引いた額です。賞与の額と前月の給与を入れると、標準賞与額と「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」で手取りの目安をその場で計算できます。
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賞与の手取りの出し方
賞与の手取り = 賞与の額 − 社会保険料 − 雇用保険料 − 所得税 です。住民税(特別徴収)は、市区町村から通知された年税額の12分の1を毎月の給与から引くものなので、このかんたん計算には入れていません。計算は次の順に進めます。
| 順番 | 差し引くもの | 計算のしかた |
|---|---|---|
| 1 | 健康保険・介護保険・子ども・子育て支援金 | 標準賞与額 × 3つを合わせた料率 の半分。介護保険は40歳から64歳の人だけ |
| 2 | 厚生年金 | 標準賞与額 × 18.3% の半分 |
| 3 | 雇用保険 | 賞与の額 × 被保険者負担率(一般の事業は 5/1,000) |
| 4 | 所得税 | (賞与の額 − 1〜3の合計)×「賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表」の率 |
- 標準賞与額は、賞与の額(税金などを引く前の総支給額)の1,000円未満を切り捨てた額です。上限があり、健康保険は年度(4月〜翌年3月)の累計で573万円、厚生年金は1か月あたり150万円です。同じ月に2回払ったときは、合わせた額で上限を見ます
- 社会保険料の本人負担に1円未満の端数が出たときは、給与から差し引く場合、50銭以下を切り捨て、50銭を超えたら切り上げます(50銭ルール)。健康保険・介護保険・子ども・子育て支援金は、3つを合わせた額で端数を処理します
- 所得税の率は、前月の給与(社会保険料等を引いた後の額) と扶養親族等の数で決まります。前月の給与が多いほど、率が高くなります
前月の給与がないとき・賞与が前月の給与の10倍を超えるとき
この2つの場合は、算出率の表を使わず、月額表を使って計算します。
- (賞与の額 − 社会保険料等)÷ 6(賞与の計算期間が6か月を超えるときは12)。1円未満は切り捨て
- 前月の給与がないときは、1の額を月額表に当てはめた税額 × 6(または12)
- 10倍を超えるときは、「1の額 + 前月の給与(社会保険料等を引いた後)」を月額表に当てはめた税額から、前月の給与に対する税額を引き、その差 × 6(または12)
上のかんたん計算では、前月の給与に 0 を入れると「前月の給与がないとき」、賞与が10倍を超えると自動で「10倍を超えるとき」の計算になります。
計算例
令和8年12月に、東京都の会社(協会けんぽ)で、39歳以下・扶養親族等0人の人に賞与50万円を払う場合です。前月の給与(社会保険料等を引いた後)は25万円、雇用保険は一般の事業とします。
- 標準賞与額: 500,000円(1,000円未満の端数なし)
- 健康保険・子ども・子育て支援金: 500,000円 ×(9.85% + 0.23%)÷ 2 = 25,200円
- 厚生年金: 500,000円 × 18.3% ÷ 2 = 45,750円
- 雇用保険: 500,000円 × 5/1,000 = 2,500円
- 社会保険料等を引いた後の賞与: 500,000円 − 25,200円 − 45,750円 − 2,500円 = 426,550円
- 算出率: 令和8年分の表で、扶養親族等0人・前月の給与25万円(9万4千円以上26万円未満)の行は 4.084%
- 所得税: 426,550円 × 4.084% = 17,420.30…円 → 1円未満を切り捨てて 17,420円
- 手取り: 500,000円 − 25,200円 − 45,750円 − 2,500円 − 17,420円 = 409,130円
注意
- 前月の給与は「社会保険料等を引いた後」の額です。 総支給額から、非課税の通勤手当・社会保険料・雇用保険料を引いた額を入れます。わからないときは、月給から本人負担の社会保険料を引いた目安でもかまいませんが、所得税の率がずれることがあります
- このかんたん計算は、今年度ほかに賞与がない前提です。 年度の途中で2回目・3回目の賞与を払うときは、健康保険の上限(累計573万円)に前の賞与の標準賞与額が含まれます
- 社会保険料は、賞与を払った月に資格がある人にかかります。 月末より前に退職した人に、退職した月に払った賞与には、社会保険料はかかりません(標準賞与額は年度の累計には含めます)。会社で個別に計算するときはクレバー給与計算の賞与の計算を使ってください
- 健康保険組合に入っている会社は、料率が協会けんぽと違います。ツールでは料率を手入力できます
- 賞与を払ったら、支給日から5日以内に賞与支払届を出します
このかんたん計算で扱っていないもの
- 源泉徴収税額表の乙欄(扶養控除等申告書を出していない人)
- 健康保険組合・国民健康保険組合の料率(協会けんぽの料率で計算します)
- 同じ年度・同じ月に払ったほかの賞与との合算
- 75歳以上の人(後期高齢者医療に移るため健康保険料はかかりません)、育児休業などで保険料が免除される人
個別の事情があるときは、税務署・年金事務所に確認してください。
出典
確認日 2026-10-22
- 国税庁 タックスアンサー No.2523 賞与に対する源泉徴収
- 国税庁 賞与に対する源泉徴収税額の算出率の表(令和8年分)
- 日本年金機構「賞与にかかる保険料はどのように計算するのですか」
- 日本年金機構「保険料の計算方法について」
- 日本年金機構「従業員に賞与を支給したときの手続き」
- 日本年金機構「厚生年金保険の保険料」
- 令和8年度都道府県単位保険料率(協会けんぽ)
- 協会けんぽの介護保険料率について(協会けんぽ)
- 協会けんぽの子ども・子育て支援金率について(協会けんぽ)
- 厚生労働省「雇用保険料率について」
- 大阪労働局「労働保険料の計算方法」
- 日本年金機構「賞与支払届」の説明(資格喪失月の賞与)
- 日本年金機構 よくある質問(75歳の役員の社会保険。保険料を納める期間)
- e-Gov法令検索「健康保険法」第156条・第161条
- e-Gov法令検索「地方税法」第321条の5